メタボを解消するために知っておきたい4つのこと

目安時間:約 18分

年齢とともに体重やウエストが増えた。健康診断で、いつも指摘されている。メタボだと自覚はあるが、どうしたらいいのか分からない。

30代後半から40代にかけて、そんな方は多いと思います。

そんな方のために『メタボを解消するために知っておきたい4つのこと』を紹介します。

 

1.どういう人がメタボなの?

まずはどういう人がメタボリックシンドローム(略称:メタボ)なのかを紹介します。

 

1-1.「メタボ」とは?

「メタボ」とは、メタボリックシンドロームの略称です。

 

メタボは、メタボリックシンドロームの略で、内臓脂肪が多くて糖尿病をはじめとする生活習慣病になりやすく、心臓病や脳などの血管の病気につながりやすい状況をいいます。

出典:メタボってなに?「国立研究開発法人 国立国際医療研究センター糖尿病情報センター」より

 

日本のメタボリックシンドロームの診断基準は

 

必須項目:腹部肥満(腹囲) 男性85cm以上、女性90cm以上

 

2項目以上:血圧130/85mmHg以上

空腹時血糖110mg/dL以上

中性脂肪150mg/dL以上 かつ/または

HDLコレステロール40mg/dL未満

 

となっています。

 

必須項目である腹部肥満と、血圧・空腹時血糖・脂質(中性脂肪・HDLコレステロール)の基準のうちいずれか2項目を満たすと、メタボリックシンドロームです。

ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません。

出典:どんな人がメタボリックシンドロームなの?

「国立研究開発法人 国立国際医療研究センター糖尿病情報センター」より

 

上記に当てはまる方が「メタボ」ということになります。

 

1-2.どうしてウエストが太くなるのか?

基礎代謝の低下、筋肉量の低下、食事量は変化していない。

 

若い頃と食べる量は変わらない、または増えている、なのに筋肉量は低下し、基礎代謝も低下している。

 

結果として摂取カロリーオーバーな状態になり、太ります。ウエストも大きくなります。

 

若い頃、スポーツや運動をしていた人に多いのが、その時の食事量のまま年齢を重ねている場合、慢性的なカロリーオーバーに陥っています。

 

若い時は体を動かしたり、基礎代謝が多いので、消費カロリーが多い。

 

年齢を重ねると、体は動かさない、基礎代謝は低下していくので、消費カロリーが減っていきます。

 

その状態で食事量が変わらない、増えているとなった場合には、太っていくのは当然です。

 

1-3.なぜ男性と女性の腹囲の基準が違うのか?

内臓脂肪面積が100cm2(平方センチメートル)に相当するウエスト周囲径として男性85cm/女性90cmと決められている。

 

内臓脂肪を正確に調べるにはCTスキャンによる検査が必要です。

 

費用等の課題からCT検査を一般検査にするのは無理があります。

 

なので、CTで調べた内臓脂肪面積と相関しているウエスト周囲径(腹囲)を内臓脂肪の測定に用いています。

 

内臓脂肪面積が100cm2(平方センチメートル)を超えると100cm2(平方センチメートル)未満の場合と比較して、合併する疾患数(高血糖・脂質異常症(高脂血症)・高血圧)が50%以上高くなることから、内臓脂肪蓄積の基準としています。

 

内臓脂肪面積100cm2(平方センチメートル)に相当するウエスト周囲径(腹囲)は男性84.4cm/女性92.5cmという調査結果から男性85cm/女性90cmを基準としています。

 

ここで、一つ大きな疑問。

 

「体格の大きな男性よりも女性の基準の方が大きいのは、なぜ?」

 

それは、女性の方が男性に比べて皮下脂肪がたまりやすく、同じ量の内臓脂肪であっても皮下脂肪の分だけウエスト周囲径が大きくなるからです。

 

WHO(世界保健機関)の基準は男性84cm/女性80cmとしています。

 

諸外国の基準では、男性の方が大きくなっています。

 

日本だけが女性の方が大きくなっています。これは、日本だけが女性に対して基準がゆるいということではなくて、日本だけがCT検査による内臓脂肪面積からウエスト周囲径を決めているからなんです。

 

参考:なぜ男性85cm、女性90cmなの?
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-01-004.html

「厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト」より

 

 

2.メタボを解消する食事について

それでは、メタボを解消するために必要なことを紹介していきます。

 

まずは食事についてです。食事が改善できるかどうかがメタボを解消するために最も必要なことです。

 

2-1.メタボを解消するには、食生活の改善から

メタボを解消するには、まずは食生活の見直しから始めましょう。

 

メタボの原因はそれまでの食習慣の結果です。

 

基礎代謝が落ちていくのに、食事量は落ちていかない。年々、カロリーオーバーになっていく。

 

基礎代謝は年々、減っていくが、食べる量が変わらない、むしろ増えていたら、太るのは当然です。

 

メタボ解消には食習慣を見直して、基礎代謝に見合った食事量にしましょう。

 

2-2.食生活をどう改善すれば、よいか?

まずは自分が、いつ何を食べているのかを認識してください。

 

何をどれだけ食べているかハッキリと分かっている人は少ないです。

 

試しに今日の食事を思い出してみて下さい。

 

何を食べたかは覚えていても、どれだけ食べたか(自分の満腹感の基準では無く、カロリー)まで分かっている人は、いないんじゃないでしょうか。

 

お腹が空いたからと食べたいものを食べたいときに食べてしまう、食欲のままに食べていると、ついつい食べ過ぎてしまいます。

 

ダイエット中であれば食べ過ぎたことを後悔してしまいます。

 

そこで、普段の食事を記録してみて下さい。

 

食事内容を記録することで、何をどれだけ食べているかを認識できます。

 

記録しなければいけないので、食べ過ぎへの抑止効果も得られます。

 

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2-3.食べていいもの、食べていけないものは?

メタボ解消に効果のある食べ物やメタボ解消には、あまり好ましくない食べ物もありますが、あまり気にし過ぎなくていいです。

 

食べ物一つ一つを気にするより全体の栄養バランスを気にしましょう。

 

食べていいものやいけないものを気にして食事をしても、そんな食事は続きません。

 

それより続けることが大事なので、一日全体の栄養バランスを気にした食事をしてみて下さい。

 

太っている人は糖質(炭水化物)や脂質の摂取が多いはずなので、それらを減らして他の栄養を摂るように心がけてみる。

 

1食、食べ過ぎてしまった時は、次の食事量を減らすサラダだけにするといった方法で一日全体で食事を考えると、我慢が少なくなり、続けやすくなります。

 

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3.メタボを解消するには運動は必要?

メタボを解消するのに、運動はしなければいけないのか?

 

出来ればしたくない、そんな時間はないといった人が多いんじゃないでしょうか。

 

そもそも運動することが好きだったり、普段から体を動かしていたらメタボには、なっていません。

 

じゃあ何をしたら、いいのか?

 

出来ることをしていくことで、大丈夫です!

 

通勤時に歩くことや階段を使う等の普段の生活で、体を使うことを意識するだけで、いいんです。

 

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3-1.ウォーキング、ランニング、水泳(有酸素運動)

ウォーキング、ランニング、水泳といった有酸素運動は、脂肪を燃やすのに適した運動です。

 

ただ今まで、やっていなかった人には、続けることは難しいです。

 

いざ痩せようと思うと、多くの人はウォーキング、ランニング、水泳といった有酸素運動を始めようと考えます。

 

でも今まで運動していなかった人には始める前からキツいことだと思ってしまいます。

 

そうなると続かないことの方が多くなります。

 

実際、ウォーキング、ランニング、水泳(有酸素運動)は好きではない人からしたら苦しいだけです。

 

痩せようと決めた最初のモチベーションが高い時は、なんとか我慢して出来ても、いずれ嫌になってきます。

 

結局、続かない。

 

というふうに、有酸素運動はメタボを解消するのに効果的だが、続けることが難しいところがあります。

 

3-2.筋トレ

 

筋トレは消費カロリーからすると、微々たるものですが、体型を変えるのに効果的です。

 

筋トレは実際に、ずっと動いている訳では無いので、有酸素運動に比べて消費カロリーは少ないです。

 

しかし、筋肉が付くことで基礎代謝が上がり、体が引き締まっていきます。

 

筋トレを2週間ぐらい続けると体の筋肉にハリが出てきます。

 

体に変化が出てくると楽しみになり、続ける意欲につながります。

 

続けることで基礎代謝が上がり体型が変化していきます。

 

筋トレは、かける時間が少ないわりに、得られる効果は大きいです。

 

体も変化していくので、継続しやすいです。

 

3-3.メタボと運動について、まとめ

メタボを解消するには運動も必要です。

 

ですが、運動だけでは相当な運動量が必要になります。

 

相当な運動量が必要になると、続けることが苦しくなります。

 

よって、メタボを解消するには食生活の改善と消費カロリーを増やすことを目的として運動を取り入れることになります。

 

まずは適正な摂取カロリー(基礎代謝に基づく)を守りつつ、運動することで消費カロリーが増えます。

 

消費カロリー+基礎代謝>摂取カロリーとなると、体に蓄積していた脂肪が使われることになってメタボが解消していきます。

 

例えば、運動だけでメタボを解消しようとすると、どれだけの運動量が必要になるかというと、

 

脂肪のカロリーは9kcal/gで体脂肪1kg(脂肪800g+水分200g)は7200kcalに相当します。

 

1ヵ月で1kgの脂肪を減らすには1日当たり240kcal(7200kcal/30日)を多く消費するか、摂取を抑える必要があります。

 

体重60kgの人が1時間運動した場合、ジョギング546kcal、ウォーキング156kcal、水泳(クロール)504kcal、自転車204kcalとなります。

 

運動で体脂肪1kg減らすには、毎日1時間以上の運動を1ヵ月続けることが必要ということです。

 

摂取カロリーが多い(食生活を改善していない)と、これ以上の運動が必要になります。

 

ということは、運動だけで痩せるのは現実的ではないということです。

 

メタボを解消するには、まず食生活を改善し(摂取カロリーを抑える)、日々の生活の中に運動(消費カロリーを少しでも増やす)を取り入れることが大切です。

 

運動の内容も毎日、もしくは定期的に続けられそうな軽い運動から始めるといいでしょう。

 

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4.メタボを解消するといわれるグッズ・器具、薬・サプリはどうなのか?

メタボを解消するのに、グッズ・器具、薬・サプリだけでは、やはり無理です。

 

4-1.メタボ解消にグッズ・器具を使うのは、どうなのか?

グッズ・器具だけでは、メタボを解消できません。

 

グッズ・器具を使って消費カロリーを少し増加させる程度では、今ついている体脂肪を減らすことは、できません。

 

メタボ解消グッズ・器具として、腹筋運動系のものやブルブル振動で筋肉に刺激系のもの等がありますが、メタボ解消には役立ちません。

 

メタボ解消には消費カロリー>摂取カロリーとすることが必要なので、グッズ・器具を使っても消費カロリーが少し増える程度なので、それだけでメタボ解消というのは、かなり難しいです。

 

やらないよりはマシな程度です。

 

グッズ・器具だけで出来そうなCM等が流れていますが、それだけではメタボ解消は無理なので、まずは食生活を改善する必要があります。

 

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4-2.薬・サプリ

薬・サプリを上手く活用して、食生活に取り入れるとメタボ解消に効果が出やすいです。

 

メタボ解消する薬・サプリには糖や脂肪の吸収を抑える、脂肪の燃焼を助ける等といった効果があるようなので、食生活の改善と合わせると、メタボ解消に役立ちます。

 

ただ、薬・サプリを飲んでいるからと食べ過ぎては意味がありません。

 

薬・サプリはメタボ解消の補助的な役割なので、飲んでいるからメタボが解消する訳では、ありません。

 

まずは、食生活の改善に取り組んでください。

 

それに薬・サプリを合わせるとメタボ解消に効果が出やすくなります。

 

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まとめ

いかがでしたか?

 

「メタボを解消するために知っておきたい4つのこと」について紹介しました。

 

メタボを解消するために、世の中には、いろんな物や情報があふれていますが、まずは食生活の改善に取り組んでみて下さい。

 

食事は毎日のことなので、ここを改善しないとメタボは解消できません。

 

食事を意識した生活を続けることで、メタボも解消されていきます。

 

自分の体は、自分が食べたもので、できているという意識をもって、食べ過ぎに注意してみて下さい。

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